新・しみつの京都 甘味処編・・その4「鍵善良房のくずきり」 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

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テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

晴天で明るい光のが眩しい中、家内への土産の粟餅とポルトガルのお菓子を手にして、四条に向かう。

今回の京都スイーツツアーは北から南へと向かうコースで、これまでほとんど人混みはなかったが、

いよいよミーハーゾーンに突入だ。

 

観光客が多い北野天満宮前のバス停で待っていたら、四条烏丸行きのバスが来たので、

さっさと乗って終点まで乗った。

目指すは祇園町にある「鍵善良房」である。

四条通りを東に花見小路近くまで行かなくてはならないが、時刻はまだ13:20で

晴天であったので歩くことにした。

 

四条通りはかつての賑わいを取り戻し、多くの観光客が歩いている。

久しぶりに錦市場がどうなっているか見たくなって、途中から錦小路通に行ったところ、

ものすごい観光客の雑踏に突入することになってしまった。

立ち食いをしている外国人も多く、京都伝統の市場の変貌ぶりにビックリである。

 

四条通りに戻って鍵善良房の本店に着いたところ

「工場改修工事のため喫茶は2月20日まで休み」との貼り紙が。

仕方が無いので、八坂さんを抜けたところにある高台寺店までさらに20分歩く羽目になった。

 

快晴の八坂神社


八坂神社の東の鳥居

 

鍵善良房 高台寺店

 

四条烏丸らここまで1時間近く歩いたが、10分ほど待っただけで席に着くことができた。

 

くずきり 氷が入った容器で供され、黒蜜につけて食べる

 

くずきりに付いてくる和三盆でできた菊寿糖 地味ながら和菓子の粋である

 

鍵善のくずきりも45年前から親しんでおり、当時の本店は古い建物で風情があった。

独特の容器も変わっていないが、値段はずいぶん変わっている。

1977年頃は600円だったと記憶しているが、ブルゴーニュワインのように年々価格は上昇し、

今では1,400円になっている。

 

初めて来た友人も大いに気に入ったようだが

「これが1,400円かぁ」と思わず呟く。

 

われわれの前に入店したアジアからの観光客とおぼしき中年のカップルは、

ダブルを2人前注文していた。

鍵善良房には40年以上来ているが、メニューに乗っていないダブルがあるとは知らなかった。

 

店員さんに聞いたら、量が2倍で価格も2倍です、とのことだった。

2人分で5.600円になるが、ここで価格のことを言うのは野暮というものだ。

くずきりの歯ごたえ、氷の美しさ、黒蜜の上品な甘さは何物にも代えがたい。

 

お腹が許せば、このあとミーハーに徹して抹茶パフェにもトライしたかったが、

さすがの大食漢の友人もギブアップ。

四条河原町まで歩いて戻って阪急電車で帰宅した。

 

早朝から始まり15時まで、京都の甘味処4箇所をはしごした1日ツアーであった。

歩いた歩数は18,000歩。

女性2人ならいざ知らず、おっさん2人でこのような京都スイーツツアーを敢行する同類は

あまりいないと思う。